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Jotsu、大手自動車メーカー向け工場録画管理システムを開発・納入
― CSV連動トリガによる自動分割アーカイブを実現 ―

2026年4月26日

Jotsu株式会社は、大手自動車メーカーの製造ラインにおけるIPカメラ録画の管理およびアーカイブを目的としたデスクトップアプリケーション「RecordingManager」を開発・納入いたしました。

本システムは、生産指示CSVの到着をトリガとした録画データの自動切り出し機能に加え、CSVの発行間隔が長時間に及ぶ場合でも、一定時間ごとに録画データを自動分割・アーカイブする機能を新たに搭載しております。これにより、従来課題であった大容量データの一括処理や、処理途中の失敗によるデータ消失リスクを大幅に低減いたします。

システム概要

RecordingManagerは、別プロセスで稼働する録画サービス(recorder)からHTTP API経由で録画データを取得し、CSVトリガおよび時刻情報に基づいて必要な区間のみを抽出・アーカイブするデスクトップアプリケーションです。

監視対象フォルダにCSVファイルが到着すると、その時刻情報を起点として録画セグメントを取得し、指定された保存先へ自動的にコピー・保存します。

RecordingManager メイン画面
図1: RecordingManager メイン画面。監視フォルダー、カメラID、監視状態に加え、総録画数・総時間・総容量・ディスク使用量をリアルタイムに表示する。

メイン画面は「監視設定」「録画管理」「ログ」の3タブ構成となっており、現場オペレーターが直感的にシステム状態を把握できるよう設計されています。
画面下部の統計バーでは、ディスク使用率を色分けされたプログレスバーで可視化し、容量逼迫時には視覚的に警告を行います。

録画プレイヤー内蔵

アーカイブされた録画データは、本アプリ内蔵のビデオプレイヤーにより即時再生が可能です。
1つのCSVに紐づく複数のセグメントをシームレスに連続再生できるほか、自動再生モードにも対応しています。

録画プレイヤー
図2: 内蔵録画プレイヤー。右ペインに当該 CSV のセグメント一覧、左ペインに映像プレビューを表示。自動再生・スナップショット撮影に対応する。

柔軟な設定機能

設定画面は「基本設定」「監視設定」「ファイル管理」「ログ設定」「自動分割」の5つのタブで構成されており、現場オペレーターおよびIT管理者双方のニーズに対応します。
また、設定のエクスポート/インポート機能により、複数拠点への展開も容易に行えます。

基本設定タブ
図3: 基本設定。録画保存先、API URL、タイムアウト、起動時自動開始等を設定。「接続テスト」ボタンで録画サービスとの疎通を即時確認できる。
監視設定タブ
図4: 監視設定。監視間隔 (1000ms)、リトライ回数、リトライ待機時間、サブフォルダー処理の有無を調整可能。現場のネットワーク状況に応じてチューニングできる。
ファイル管理タブ
図5: ファイル管理。コピー後の元ファイル削除、上書き動作、最大ファイルサイズ、自動クリーンアップの保存期間を制御。長期運用時のディスク運用を自動化できる。
ログ設定タブ
図6: ログ設定。ログレベル (Info/Debug/Warn/Error)、最大ファイル数、ファイルサイズを制御。運用トラブル時の調査材料を確保する。

新機能:CSV連動・自動分割アーカイブ

本バージョンにおける最大の改善点は、「CSV連動による自動分割アーカイブ機能」です。

従来は、CSV間に数時間の間隔が空いた場合、次のCSV到着時に対象期間全体(最大数十GB)を一括処理する必要があり、以下のような課題が発生していました。

従来

従来方式の課題

  • CSV到着時に長時間分の録画を一括処理
  • 大容量データコピーによるAPIタイムアウト(30秒)のリスク
  • UIが数分~数十分にわたりブロック
  • 処理途中のクラッシュによるデータ消失リスク
  • CSV到着まで録画データがUIに反映されない
新版

新方式の特長

  • 設定間隔(既定:10分)ごとに録画を自動切り出し
  • 各バッチを数百MB単位に分割し、APIタイムアウトを回避
  • UIブロックを最小化(各バッチ処理は数十秒程度)
  • バッチ単位で独立アーカイブを行い、耐障害性を向上
  • 処理進捗をリアルタイムでUIに反映
自動分割設定タブ
図7: 自動分割設定タブ。分割間隔、セグメント境界対齐、リトライ回数、バックログ保護比率など、現場運用に合わせた詳細チューニングを提供する。
分割間隔(既定:600秒)
録画サービスの segment_duration と同期することで、中間バッチは再切り出しを行わず、セグメント単位での直接コピーを実現。処理効率を最大化。
セグメント境界整合
recorder側の実セグメント境界に合わせて切り出すことで、ffmpegによる再エンコードや再多重化を不要化し、画質劣化および処理負荷を回避。
境界検出リトライ制御
recorderのfinalize完了を待機・再試行する仕組みにより、ファイル書き込みタイミングのズレを吸収し、確実なデータ取得を実現。
録画停止時の自動復旧
録画サービス停止中は自動分割処理を一時停止し、再開後に未処理区間を自動追従処理。データ欠損を防止。
バックログ制御(負荷平準化)
長時間停止後の復旧時でも一括処理を行わず、分割間隔単位で段階的に処理することで、システム負荷の急増を抑制。
状態永続化
処理状態をディスク(JSON)に保存し、アプリケーション再起動後も中断ポイントから処理を再開可能。高い耐障害性を実現。
ポイント(運用視点)
UI上はCSV 1件につき1行の表示を維持しつつ、各バッチ完了ごとにファイル数・総容量・総時間を逐次更新。
オペレーターの操作性を変えることなく、バックエンドでは高信頼な分割・アーカイブ処理を実行。

技術構成

アプリ形態 Windows デスクトップアプリケーション(WinForms)
開発言語/環境 C# 7.3 / .NET Framework 4.7.2
連携サービス recorder(C++/HTTP API、ポート9999)
※ヘルスチェックおよびリトライ制御により安定連携を実現
映像形式 H.264(RTSP over TCP)、4K(3840×2160)、10fps、約10Mbps
アーカイブ構成 {保存先}/{YYYYMMDD}/{CSVベース名}/
B{バッチ番号}{連番}_{時刻}_{名称}.mp4 + _metadata.json
※長時間運用を考慮したファイル分割および命名制御に対応
トリガ制御 生産指示CSVをトリガとした自動録画切り出し
※時刻補正および重複防止制御により高精度な切り出しを実現
状態管理 JSON形式の永続化ファイル(.active_records.json)による状態管理
※クラッシュ時の自動復旧およびデータ整合性を確保
パフォーマンス設計 録画取得・切り出し・書き込み処理を分離し、並列制御を最適化
※高解像度映像(4K)環境下でも安定動作を実現
ライセンス方式 マシンコードに紐づく独自ライセンス方式(有効期限の制御および再発行対応可能)
運用環境 Windows 10/11
大手自動車メーカー製造工場(3拠点)にて安定稼働中

今後の展開

Jotsu は今後、本システムの長期運用データから得られる知見を元に、分割バッチ進捗の可視化、複数カメラ同時管理の強化、Windows サービス化による無人運用対応等の拡充を計画している。また、同アーキテクチャを基盤とした他製造業向け展開も視野に入れ、製造現場における映像管理の標準ソリューションとしての展開を進めていく。

本件は Jotsu の工場ライン映像管理ソリューションの一環であり、同社は IP カメラ録画 / RTSP ストリーム処理 / 大規模ファイル管理の領域で一貫した開発実績を有する。

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