ニュース
路盤上の微小な落石をAIで検知・追跡
最新アルゴリズムを技術デモで公開
2026年10月29日
技術コラム
※本映像は、検知アルゴリズムの検証を目的として生成したデモ映像であり、実際の現場で撮影した映像ではありません。映像内の緑色の枠は、デモ映像に対して検知アルゴリズムを実行した際の検出結果を示しています。
「落ちたばかりの小石」を、AIは検知できるでしょうか?
がけ地のある山道で、法面から小石が路面へ転がり落ちる。その大きさが数センチ程度の場合、パトロール時の目視確認や、ドライブレコーダーの映像を後から確認するだけでは、見落としてしまう可能性があります。
カメラ映像から路面の異常を自動検知する仕組みがあれば、微小な落石の早期発見や、関係機関への迅速な情報共有につながることが期待されます。
今回は、微小落石の検知・追跡アルゴリズムの動作を可視化するため、がけ地のある山道を再現したシミュレーション映像を用いて、検知・追跡アルゴリズムを適用した技術デモを制作しました。
デモの3段階:落下・追跡・停止位置の確認
本デモでは、法面から小石が落下し、路面に到達して停止するまでの一連の動きを、検知・追跡アルゴリズムによって捉えます。
微小落石の検知・追跡の仕組み
本デモでは、画像セグメンテーション、動体検出、追跡制御の3つの処理を組み合わせ、路面上の微小な目標を検知・追跡しています。
① 画像セグメンテーションモデルによる検出
画像セグメンテーションモデルを各フレームに適用し、路面上の白い小石に該当する候補領域を抽出します。映像内に表示される検知枠は、アルゴリズムの処理結果に基づいています。
② 動体検出による位置の補完
背景差分による動体検出を組み合わせ、動きのある領域とセグメンテーションによる検出結果を照合します。両者の位置が一致したフレームをもとに、追跡対象を判定します。
③ 追跡制御による検知枠の維持
小石が一時的に小さく映る場合や、視認しにくくなる場合には、直前までの移動情報や停止後の位置情報をもとに、検知枠の位置を維持します。また、一部のフレームでは、前後のフレーム情報を利用して位置を補間しています。
④ 微小な目標に対応するための判定処理
映像上で10~20ピクセル程度の微小な目標も検知できるよう、対象の大きさ、明るさ、周囲とのコントラストなどを基準に候補領域を絞り込んでいます。これにより、小さな目標の検知精度の向上を図っています。
デモの適用範囲と制約事項
本デモは、微小落石の検知・追跡アルゴリズムの動作原理をご紹介することを目的としたものであり、実際の現場における検知性能を保証するものではありません。ご覧いただく際は、以下の点にご留意ください。
デモ映像に関する注意事項
- 映像の性質について: 本映像は、アルゴリズムの検証を目的として生成したデモ映像であり、実際の道路やがけ地で撮影した映像ではありません。
- 小石の表示サイズについて: 映像内の小石の大きさ(画面上で約19×15ピクセル)は、映像上の表示サイズを示すものであり、実物の寸法を示すものではありません。
- 検知枠の表示について: 検知枠には、モデルの推論によって直接検出されたフレームに加え、追跡ルールや前後のフレーム情報に基づいて位置を補間・維持しているフレームが含まれます。そのため、すべてのフレームでモデル単体による検出が行われているわけではありません。
- 実環境での性能について: 実際の現場では、天候、照明条件、カメラの設置角度、振動などの影響により、検知結果が変わる可能性があります。実環境における検知性能については、現場で撮影した映像を用いて検証する必要があります。
まとめ
本記事では、人の目では見落としやすい路面上の微小な小石を対象に、カメラ映像から検知・追跡するアルゴリズムの技術デモをご紹介しました。
小石の落下から移動中の追跡、停止位置の確認まで、検知・追跡アルゴリズムによって対象の動きを捉える仕組みをご覧いただけます。
Jotsuでは、クラウドカメラとAI画像解析技術を活用し、現場の状況把握や監視業務を支援するソリューションを提供しています。微小落石や斜面の異常検知をはじめ、実際の現場映像を用いた技術検証や導入をご検討の際は、ぜひJotsuまでお問い合わせください。